Ecole Libreの現場から
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Vol.11 食べ物をつくる

2018.08.22

みなさん食べることは好きですか?僕は大好きです!では、料理をつくるのは好きですか?僕は、この春から一人暮らしを始めたので自炊しなきゃなぁなんて思っていたのですが、あんまりつくっていません。料理は好きですけど、エコールの近くにはラーメン屋さん、中華料理屋さん、カフェ…美味しいお店がたくさんありますし(笑)とはいえ、自分が食べ物を食べるには誰かがつくらないとダメですよね?食事をとる人がいるなら料理をつくる人がいる。料理をつくる人がいれば食材を育てる人がいるわけです。このことは、食べ物を粗末にしないためにもこどもたちにも理解して欲しいですし、我々も忘れないようにしたいところです。今回はそんな「食べ物をつくる」ということに関するエコールの活動について話そうと思います。

まずは、7月8日に行ったアイスづくりです。こども6人、学生6人だったので2班に分かれて各班2種類のアイスを作りました。牛乳と生クリーム、砂糖を計って混ぜます。こどもたちはみんなアイスが好きということで、量る作業からその眼差しも真剣そのもの。「ストップ!」「ピッタリじゃん!」なんて言って同じ班の子たちと協力する姿も見られました。あとは、混ぜたものを袋に入れて氷に塩を入れた袋に入れてひたすら揉む!みんな手をキンキンに冷やしながらもワイワイ楽しくつくることができました。もう一つは簡単で、ジュースをラップで包んで割り箸を立てて、輪ゴムで止めます。それを氷と塩の入ったボウルに入れてあとは固まるまで待ってジュースのアイス完成。みんなが笑顔で美味しそうにアイスを食べる姿が印象的でした。

氷を詰めるこどもたち

氷を詰めるこどもたち

8月18日に行われた夏休みの自由大研究では、チーズをつくりました。まず牛乳と砂糖を混ぜたものを温めてかき混ぜます。次に、レモン汁をいれます。ポイントはレモン汁の酸の力で牛乳が固まるということです。変化が目に見えてわかるのでこどもたちは目を輝かせていました。最後に、水分を切ったら完成です。ここで出てきた水分をホエイと言います。こどもたちにヨーグルトに入っている水と同じだよと教えたらハッとした様子でした。こどもたちの新たな発見に出会えた瞬間でした。こどもたちも親御さんたちもおいしいと言ってチーズをいっぱい食べていたのが心に残っています。

真剣に牛乳を注いでいます

真剣に牛乳を注いでいます

牛乳と砂糖を混ぜています

牛乳と砂糖を混ぜています

この2回の活動から気づいたことは、食べ物をつくると個性が出るということです。チーズづくりも2班に分かれてつくったのですが、食材は量りましたし、つくる行程も一緒なのに班によって味が微妙に違うのです。こどもたちもその違いに気づいていました。皆さんも、母親の書いたレシピ通りにつくったのに味が違うといった経験をしたことがあるのではないですか?また、アイスづくりでは、ジュースの量はこどもたちの自由にしたのですが、みんな大きさはバラバラ。固まらないくらい大きい子もいれば一口サイズの小さい子もいました。このように考えると、「食べ物をつくる」ということは、「創る」つまり創造するということなのではないかと考えます。創られた食べ物にはその人の持つ個性が滲み出るのです。僕たちにとっても楽しい発見でした。

チーズの水分を切っています

チーズの水分を切っています

じゃがいも、玉ねぎ、人参、お肉、スパイス…をみて、我々はカレーをつくるのだとすぐにわかりますが、カレーのなかった時代の人にはこの食材の列挙は意味不明なのでしょう。先人たちの創造性によって新たな食べ物が生まれたのです。チーズづくりでは、牛乳、砂糖、レモン汁からチーズができていると知っていたこどもはいませんでした。普段口にしている食材がどうやってつくられているのかを知ることで、また、自分でつくってみることで先人たちの創造力の凄さを体験していることになるのではと考えました。こどもたちの成長にこの活動が一役買っていればなと思います。

「食べ物をつくる」活動はただ楽しいというだけでなく、こどもたちにも、そして、関わった僕たち学生にも大切なことを教えてくれているように感じます。食べ物がとても大切な存在であることを感じながら、感謝の気持ちを忘れず今日もいただきます。

(なりかわ)

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千葉大学教育学部の学部生を中心に、地元の小・中学生に無償で勉強を教える活動を行う。2013年5月に活動を開始。一人ひとりのこどもと向き合い、彼らのやりたいことや苦手を把握しながら、彼らに応じた学習機会を提供している。HP: https://ecolelibre.jimdo.com/

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