千葉に行くつもりじゃなかった
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Vol.2 クラフトを引き立てる素敵な雑貨店『gris souris』に行ってきました。

2017.04.18

こんにちは、くろさわゆうこです。

桜も満開になり、すっかり春めいた陽気に自然と心躍るこの季節。
ほんの少し寂しい別れもあるけれど、新たな人との出会いにこれから待っている楽しい日々を期待する自分もいたりして。
そして、それは人だけでなはく、モノやコトについても言えること。

「新しい季節に何かないかな?」「これからのくらしに合う素敵なモノはないかな?」
そんな想いを満たしてくれる素敵なお店が、千葉市稲毛区の住宅街にあります。
その名も『gris souris』(グリ スーリ)。
手仕事の品、くらしを豊かにしてくれる日用品の数々が揃った素敵なお店を今回の【千葉へ行くつもりじゃなかった】では紹介しますね。

■JR稲毛駅近く、住宅街にあらわれる素敵な雑貨の店

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こちらが今回紹介する雑貨店『gris souris』。JR稲毛駅からも近く、西口ロータリーを越えて徒歩約7分ほどでたどり着けます。
時代を感じさせるレトロな建物に、店内が見通せる大きなガラスと濃いグレーの扉がとてもマッチしてて、店内の素敵な雰囲気を伝える趣きある外観です。

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扉横には、看板代わり大きな板にショップカードを貼付。使い込まれたアンティークのカッティングボードにさりげなく店名を知らせるセンスがとってもおしゃれ。

■フランス語で「濃鼠(こねず)色」を意味する店名に込められた想い

大きくて少しズシリとする扉を開けると、そこは女子ならずとも雑貨・クラフト好き、洋服好きならため息が出そうなくらい素敵な空間がありました。
陶器やガラスの器、繊細なアクセサリーにベーシックな色合いが並ぶ洋服の数々、開店当初から置いている定番の日用品のそれらすべてが、素敵な空間をつくる1ピースとしてセンス良くディスプレイされていました。

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扉を開け、正面のスペースには洋服や帽子、靴下など日常的に着まわしたいアイテムが陳列。
時期的にちょうど春・夏物がたくさん揃っていました。
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目移りしてしまうくらい、形が少しづつ異なる素敵なストローハット。
収納のための黒くて丸い帽子入れもこれまたシックでおしゃれ。

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レジ周りにはアクセサリーをはじめ、草木染めのストールやカゴなど手仕事のアイテムも。
大きな窓ガラスが明るく開放的な雰囲気をつくってくれます。

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正面スペースからさらに奥に入ると、一段高い板張りのフロアもあります。
壁や板ばりの天井(写真ではほとんど写ってないですが)などどこか懐かしいレトロな空間に、ディスプレイされた洋服や陶器、ガラスの器たちがしっくりと合っています。
取材当日はお天気もよく、窓からさす木漏れ日がとても心地良かったです。

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そして、こちらがこの素敵なお店『gris souris』のオーナーである飯島里奈さん。
インテリアの専門学校を卒業後、家具店に就職。さまざまな販売・営業職を経て、自らのお店をもつことになりました。
「一人でやってる分、自分が使っていることとか買うほど好きなモノを集めました」と、アイテムのセレクトにこだわりが感じられますが、そんなお店に付けた名前『gris souris』にも飯島さんの想いが込められていました。

”「gris souris」はフランス語で、直訳すると「gris(グリ)=グレー」「souris(スーリ)=ねずみ」ということから、「濃鼠(こねず)色」という意味で、フランスの伝統色の一つでもあります。グレーはどんな色とも相性が良く引き立てる色で、お店をはじめる時にいろいろな作家さんのものを扱っていこうと思っていたので、そのさまざまな作家さんたちの作品が映える場所になるといいなという想いを込めました”、と飯島さん。
”グレーは自分にとってベースカラーでもともと好きな色だった”ということもあり、この『gris souris』に決めたそうです。

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ショップカードの色は2種類。その一つは、先ほどのフランスの伝統色「濃鼠(こねず)色」より若干色味は薄いそうですが、お店を表す基調色の「グレー」でつくられています。
また、イラストは”ネズミモチ”という植物で、アクセサリー作家『0202』(おにおに)のとよだようこさんに描いてもらったものとのこと。
「アクセサリーの作家さんはスケッチがとても上手で、しかもとよださんは自然の植物をよくモチーフにされている」とのことから飯島さんがショップカード用のイラスト作成をとよださんにもちかけたところ、すぐに「それならぴったりなのがある!」と『gris souris』にちなんでこの植物を描いてくれたそうです。
”ネズミ”つながりで生まれたこのショップカード、とっても微笑ましいエピソードですね。

■ショップコンセプトは”手仕事のもの・くらしの日用品”

”自らセレクトした作家さんたちの作品が映える場所になるように”という想いを込めてはじまった『gris souris』。
飯島さんの誠実で温かいお人柄を表す店名の由来ですが、そのお店に置くアイテムは前述のショップカードにもあるように、”手仕事のもの・くらしの日用品”というコンセプトで揃えられています。
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陶器やガラスの器、草木染めのストールなど、作家さんの手による「オンリーワン」な作品を”手仕事のもの”としてセレクトしています。

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「アクセサリーも作家さんの手づくりで生まれたもの」として”手仕事のもの”と捉える飯島さん。
写真下、花瓶の前にある真鍮のブローチやリングは前述のショップカードのイラストを作成した、とよだようこさんの作品。

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天井からいくつも吊るされたディスプレイが美しい、ガラスのオーナメント。
千葉・九十九里海岸近くに吹きガラスのアトリエ&ショップを構える『硝子屋 PRATO PINO』(プラト ピノ)さんの個展をここで開催する時に誕生したものだそうです。
もともとは箸おきだったものを「飾ったら絶対かわいい!」と飯島さんが『PRATO PINO』さんに依頼し、少し手を加え大きさも3サイズにするなど新たにつくってもらったアイテムとのこと。実際に販売もしているので、サンキャッチャーとして窓辺に飾ることで手仕事の良さを感じること
ができます。

一方、洋服や量産品などは”くらしの日用品”として捉え、揃えていると飯島さんは言います。

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お店をオープンして2年目に洋服も揃えるようになったそう。
今ではその取り扱いも増え、色使いはベーシックですが生地や素材にこだわってつくられたアイテムがたくさん置いてありました。

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奥にある一段高いフローリングのスペースでは、ブランド立ち上げからもうすぐ5年の『humoresque』(ユーモレスク)の洋服が並んでいました。
『gris souris』では3年前から扱っているそうですが、「”売れなかったとしても構わない”と思うくらい好き!」という、飯島さんのこのブランドに対するとてつもない熱量をもって販売を開始したそうです。
上質な分、お値段も良いそうですが、思っている以上に本当に良いものを求めてるお客さまが多く予想外に売れ行きを伸ばし、今ではこのブランドの洋服を見るために来店するお客さまもいるとのこと。
素材やモノとしての良さはもちろん、好きなものは好き!と率直でモノへの愛情あふれる飯島さんの人柄や魅力が、さらにお客さま惹きつけているのかもしれませんね。

洋服以外にも、蚊帳ふきんや洗剤など「これぞ、日々使うモノ!」というデイリーアイテムも揃っています。

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洗剤(写真上)やシロップ、そしてその奥にある蚊帳ふきん(写真下)は、定番商品としてオープン当初から置いてあるロングセラーアイテム。
衣食住にまつわる何気ないモノも揃えてあり、毎日のくらしで使いたくなるものばかりです。

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こちらは、デンマークの毛糸ブランド『ISAGER』(イサガー)。ウールやアルパカなど色合いも独特できれいなこの糸は、もともとの輸入元が知り合いだったことやお店をはじめる前から飯島さん自身が『ISAGER』の毛糸で編み物をしていたことから、同じくオープン当初より扱っているアイテム。冬になるとこの棚は全部毛糸で埋め尽くされるとのことで、そんな棚もまた見てみたい!

このように”手仕事のもの・くらしの日用品”をコンセプトに品揃えをしていますが、作家さんによる作品も多く扱っていることから、月1で企画展や定期的にカフェも開催しています。

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作品によって、展示するスペースや場所は変わりますが、陶器の展示の時などは洋服をはじめお店にあるほとんどのものを2階の倉庫に移動し、また違った雰囲気の中で開催するそう。
また、写真上の茶色いドアを開けたさらに先にはキッチンも併設された「別室」があり、定期的にフードイベントを企画するなど飲食も提供しています。

■今年の8月8日で8周年を迎える『gris souris』

クラフトが持つ良さを引き立てる、素敵な雑貨店『gris souris』。
今年の8月で8周年を迎えるとのことですが、なぜこの場所、この建物を選んだのか、そんなお話も伺ってみたところ、「生まれ育って、生活がずっとこの半径4〜5キロ圏内なんです」とちょっと驚きの答えが飯島さんから返ってきました。現在のお住まいもお店の近くのようですが、それこそ小学校の母校は、西千葉工作室の前にある緑町小学校とのことでした!

お店をはじめた頃、お子さんがまだ小学生だったため近くで働くことを意識していたこと、その一方で雑貨やクラフトが好きだったけど、当時はこういうお店が千葉には本当になかったということで、「だったら、やっぱり地元でやりたいなあ」という想いが強くなり、店舗物件もこの近くで最初から探していたそうです。
「ここから離れられなくて…」と照れたようにほんの少し笑みを浮かべながら語る飯島さんですが、地元に愛着をもって過ごしている様子が伝わってきました。

そうして選んだ物件は、築60年を超えるこの2階立ての建物。
現在の大家さんのご両親の代から、千葉大学が近いということもあり、建物の一部が千葉大生のためのアパートとしても使われていたそうです。
1階は昔から店舗兼居住スペースのようでしたが、飯島さんがお店をはじめた頃には2階にまだ2〜3人の方が住んでいて(しかも、風呂なしトイレ共同!)、さすがに現在は誰も住むことなく数年前から倉庫として利用しているとのことです。

外観、内観ともにどこかレトロだけどモダンな雰囲気があり、でもそのホッと落ち着かせてくれる趣きが、このお店に置いてある品々にとってもしっくりと合っていました。
作り手や使い手を大事にし、そしてそこから生まれた作品たちを引き立てその魅力が映えるこの場所は、築60年超えというこの建物自体が持つ雰囲気・美しさをも引き立てているのかもしれないですね。

手仕事の良さを感じる品、くらしを豊かにしてくれる日用品が揃った『gris souris』。
ここなら、日々のくらしを美しく映え、素敵に引き立ててくれる自分だけのモノに出会えるはずです。

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「来る8月8日がオープン日で、しかも丸8周年と、今年は”8づくし”です」と教えてくださった飯島さん。優しく柔らかい物腰、会話中での楽しそうな笑顔と素敵な笑い声が印象的でした。
今回の取材にご協力いただき、誠にありがとうございました。

■gris souris(グリ スーリ)
web: http://gris-souris.net/
住所:千葉市稲毛区稲毛台町12-12
TEL&FAX:043-239-7819
営業時間:11:30〜17:30
定休日:日曜日・月曜日

くろさわ ゆうこ
くろさわ ゆうこ | 記事一覧

1976年、新潟県生まれ。大学卒業後、人文系出版社勤務を経て、現在は千葉県にて一人娘を子育てする日々。暮らしのなかのFUN!を”見つける、考える、やってみる”ユニット「nom de cocoa」としても活動中で、近年ではフィンランド発のソーシャルフードイベント「Restaurant Day」に共感し、ピクニックイベントを千葉でも定期的に開催。女子クリエイターのためのライフスタイルつくりマガジン「haconiwa」でも箱庭キュレーターとして活動中。モットーは「毎日が文化祭」。https://www.facebook.com/yuko.sekisawa

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