この街のまだ見ぬ場所を目指して私たちは今日も練り歩く
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vol.1 この街のコーヒーショップ

2016.08.15

朝目覚めた時、普通はどんなことを考えるのだろう。
仕事や家事、または学校のことだろうか。
ぼくの場合、それは「また眠りたい」という睡眠欲にまつわるものであることが多い。
いわゆる「朝弱い人」の典型だ。だってとっても眠いんですもの。
でも、いつまで経ってもそうしてるわけにもいかない。
こんなぼくにだって、眠る以外にもやりたいことはあるわけです。

心地よい眠気に後ろ髪を引かれながらも体を起こし、ベッドから出て、
豆を挽いてコーヒーを一杯淹れる…
なんて、「豊かな生活」の代名詞みたいなことができればいいのだが、
あいにく「朝弱い人」に斯様な余裕は残されてはいない。
そんな時間があれば惰眠を貪ってしまうのが常で、
大抵は出勤前にゆっくりとした時間を取ることができない。
こんなとき(ほとんど毎日)、ぼくが眠い目をこすり、重い体を引きずりながら、
どうにかこうにか向かう途中にあるのがEureka Coffee Rostersである。

京成千葉線みどり台駅。改札を出て千葉大学方面に進み、最初に見える建物の一階。
弁当屋と不動産屋に挟まれる3坪ほどのスペースにそれはある。
オープンしたのは昨年の4月。最初に足を運んだのはいつだったろうか。
家と職場の間に位置するこの店は、いつの間にかぼくが一日を始めるための場所となった。

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ここで淹れてもらって飲む朝のコーヒーは美味しい。ちなみに、朝でなくても美味しい。
仕事の合間や仕事からの帰り道、昼過ぎに目覚めた休日の午後、いつでも美味しい。
ぼくはコーヒーの味を語る言葉を特に持ってはいないが、
兎にも角にも、ここのコーヒーは美味しいのです。

朝、美味いコーヒーを一杯飲む。
そして一言二言、いやいや毎度なかなかの分量で、店主の宮島さんと言葉を交わすことも、
ぼくの目覚めには欠かせない。
まことに勝手ながら、行くたびに思いついた由無し事を話してしまう。
彼はどんな話題でも話す事ができるし、それ故か、それとも職業柄か、
実に様々なことを知ってもいる。何より、楽しいのでついつい話してしまう。

そんな彼の人柄からか、この店には実に様々な人が集う。常連さんも多い。
たまたま集まった人たちで、すごく盛り上がってしまうことも。
しまいには、コーヒーを飲みに来ているのか、
宮島さん、そしてそこに集う人たちと話しに来ているのかわからなくなるくらい。

ではいつでも話をしに行くのかと言えば、そういうわけでもない。
一人でゆっくりと本を読んだり、何かを書いたりしたいとき、
それはそれでEureka Coffee Roastersに足を運んでしまう。
お客さんに目を向けてみると、やはりめいめい自分の方法で、そこにいる時間、
そして宮島さんのコーヒーを愉しんでいる。なかなかどうして居心地が良いわけです。

お互いに関心を持ってコミュニケーションを取ってしまうことも、
放っておいてもらって、思い思いの時間を過ごすことも。
どんなあり方も受容されているような雰囲気が、この居心地の良さなのかしら。

と、そんな思考の泡沫はさておいて、ぼくは今日も宮島さんに会いに、
そして彼のコーヒーの味を堪能しに、またEureka Coffee Roasterへと足を運んでしまうのである。

■Eureka Coffee Rosters
Web:https://www.facebook.com/eurekacoffeeroasters/
住所:千葉県千葉市稲毛区緑町1-8-16
営業時間:7:00-21:00(通常)7:00-18:00(水)10:00-18:00(日)
定休:年中無休

三瓶 伊万里
三瓶 伊万里 | 記事一覧

1984年、福島県生まれ。大学がリベラルアーツを標榜することから、所属は教育学科ながら、他領域の学問にも自由に触れる経験をする。07年に住友商事(株)に入社、鉄鋼事業に従事する。サラリーマンとしての暮らしの在り方に疑問を持ち始め、まちづくりに携わりたいという想いを強くする中、同社を12年に退社。同年(株)北山創造研究所に入社する。14年には同社を退社、現在は新たな社会の在り方を研究しながら、実践の可能性を模索している。

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