三十路男子のリアル西千葉ライフ
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Vol.2 鉄道網の混乱から暮らしを振り返る

2016.08.05

寒いですね。先日、首都圏でも漸く雪が降りましたが、鉄道網はかなり混乱していたようです。西千葉駅やみどり台駅から勤務地に通われる方々も、きっと寒い中待たされたり、人が尋常じゃないほど密集していたりして、とても大変だったのではないかと思います。
このニュースに触れ、ぼくは久々に満員電車というものを思い出しました。なので、今日はこれについて思ったことなどを。

初回でも触れましたように、以前ぼくは都内の会社に勤めていました。寮の最寄り駅は新浦安駅でしたので、もちろん電車通勤でした。この電車通勤ですが、新入社員の頃から退職するまで、あまり好きになることはできませんでした。それは、特に朝の満員電車での通勤、いわゆる「通勤ラッシュ」が大きな理由です。

多分、電車通勤の中でも、特に満員電車が好き、という方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。移動中立っているだけでも疲れますが、混雑してくると態勢を保つだけでもさらに疲れてしまいます。また、満員電車ではパーソナルスペースなどと言っていられないほど他の人と密接した状態になります。親しい人でもない限り、他人と近距離にいることは、あまり心地の良いものではないですよね。ぼくも他聞に漏れず、この辺りの理由から、電車通勤は好きではありませんでした。

最初は単純に、自分のかなり近くに他人がいる、ということが嫌でした。「こっちにくるなよ」というような気持ちになったこともしばしば。でもある時、多分相手も同じような、なんならそれ以上に嫌な気持ちを持っているのではないか、と思いを馳せるようになりました。当然と言えば当然なのですが、ふと実感が湧いてきて、改めて思い至った、という感じでした。
このような心情で改めて満員電車に乗っている方々を見回してみると、みんなあまり幸せそうではなかった。多くの人が、多分仕事をするために職場に向かっている最中、全然楽しそうではないのです。多分当時のわたしを含めて。

仕事は、世の中を回し、経済を動かすために必要なことだと思います。ぼくたちが受けるサービス、購入する商品もそれによってできています。ですが、そのために頑張っている人たちが、結構不快な状況を乗り越えて職場に向かっているような感じに、強い違和感を覚えたことを今でも鮮明に覚えています。実はこの体験が、後々まちづくり関連の仕事に就くことになる契機の一つともなったのですが、その話は機会があればまた。

翻って、今のわたしの生活を振り返ってみると、そういったストレスがありません。住まいと職場は徒歩五分といったところ。もちろん、打合せや用事で都内に出る際などには電車を使いますが、平日毎朝乗らなければならない、というものではありません。そしてそれは混雑した時間でないことが多い。この通勤環境は、間違いなく快適です。

(通勤に時間がかかると慢性的ストレスに陥りやすいという調査結果もあるようです。
 http://irorio.jp/daikohkai/20150529/232788/
 また、通勤時間が短いと生活満足度は高くなる、というような結果も。
 http://suumo.jp/journal/2015/09/24/97853/

また、まちで出会う方々でも、そこで暮らしながら働いている方、比較的近いところから短時間の通勤を経て働いている方が見受けられます。移動手段は徒歩や自転車だったりする。まちでそういった方々とお会いしたとき、(大抵はオフィスの近くにあるコーヒー屋で)結構立ち話となることが多いのですが、皆さんギスギスしたところがなく、なんとなく心の余裕を感じられるのです。

どんな環境であれ、働くことは大変なことも多いと思います。でも、このまちで会う方々と話をさせてもらうとき、不思議とあまりそれを感じない。これはなんなのかしらと考えてみると、通勤電車がない暮らし、「働く」が「住む」のと近い、職住近接であるというのが共通しているのではないか。ぼくがよく話す方々にそういう方が多いのかもしれませんが、仕事と生活が隔絶した感じがあまり見受けられないのです。

職場と自宅が近いことで、周囲の人間関係が近く深くなり過ぎて、それがストレスだ、という方も、ことによるといらっしゃるかもしれません。ですが、例えば通勤電車で毎日ストレスを感じる必要はなくなりますし、ご家族がいらっしゃる方であれば、何かあれば仕事中でもすぐに自宅に帰ることができます。あとは、そのまちである程度の衣食住や趣味などを満たすことができて、近しい人間関係で楽しんで暮らすことができれば。これは結構いい生活なのではないか。

西千葉駅やみどり台駅界隈ですと、いくつか面白いお店もありますし、スーパーもあります。学校も充実している。そして何より話のできる方々もいらっしゃる。断続的にイベントやお店を仕掛ける方々もいらっしゃいますし、一定の地域で、ある程度生活を楽しむことができる素養のあるまちなのではないかな、と個人的には思っています。(個人的には映画館がないのは少し物足りませんが。)

あとは、まちで働くということも選択肢の一つになっていくと、さらに楽しく暮らすことのできるまちになっていくのではないかな、と。個人事業主の方、自営業の方はもちろん、この地域を職場にする人が増えたり、また都内の会社であっても、リモートワーク・在宅勤務などができるようになったりしていくと、余計なストレスが多少減って、より楽しい暮らしになるのではないか。鉄道網の混乱から、こんなことに思いを馳せた次第です。

(この記事は2016年の1月に書かれたものです)

三瓶 伊万里
三瓶 伊万里 | 記事一覧

1984年、福島県生まれ。大学がリベラルアーツを標榜することから、所属は教育学科ながら、他領域の学問にも自由に触れる経験をする。07年に住友商事(株)に入社、鉄鋼事業に従事する。サラリーマンとしての暮らしの在り方に疑問を持ち始め、まちづくりに携わりたいという想いを強くする中、同社を12年に退社。同年(株)北山創造研究所に入社する。14年には同社を退社、現在は新たな社会の在り方を研究しながら、実践の可能性を模索している。

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