トンネル図書館−おすすめの一冊
Processed with VSCO with f2 preset

vol.6 「エンタメ」の夜明け

2016.08.01

「エンタメ」の夜明け ディズニーランドが日本に来た!
馬場康夫 著
2007年 講談社

夢の担い手

一つのアトラクションを体験するために1〜2時間並ぶことが当然化しており、ところどころにサプライズが散りばめられ、折に触れてそのエピソードがネット上を駆け巡ることでお馴染み。夢の国としての地位を確固たるものにしている、あの「東京ディズニーランド」。日本で一番認知されているテーマパークと申し上げても、きっと過言ではないだろう。

本書では、このディズニーランドが日本に来た背景について記されている。第1章「史上最大のプレゼン」を読むと、最初から本書のクライマックスが来てしまったのではないかと思うほどのテンション。当時、ディズニーランドを日本に呼び込むために奔走した人々のエネルギーを感じずにはいられない。

もちろん「背景」はこれに限らない。「まえがき」にもある通り、本書は「日米3人のプロデューサーにまつわる、不思議な因縁の物語」である。小谷正一、堀貞一郎、そして、ウォルター・イライアス・ディズニー。この3人にまつわるエピソードが、時代背景を湛えながら綴られていく。彼ら、そして関わった人々の息遣いとともに、日本の「エンタメ」の歴史をも垣間見ることができるものとなっている。

情熱をもった人たちのエネルギーは尋常ではない。随所にその空気を感じさせる本書が体験させてくれる、東京ディズニーランド設立という「仕事」は、当時を知る読者にはその時代を色濃く思い出させ、また当時を経験していない読者にも、きっと当時の「熱さ」を感じさせてくれるに違いない。そして読者は、自分の中にも「熱さ」の源泉があるってことを、思い出したりもするかもしれない。

非表示 | 記事一覧

  • facebook
  • twitter
  • google+

関連記事

  • Vol.5 疲れない脳をつくる生活習慣

  • vol.7 はじめての福島学